ウィルシステムデザイン プロジェクトアーカイブ

段ボールでプラネタリウムのドームを自作する

プラネタリウムの投影を自分たちの手でやりたいと思ったときに問題になる、ドームについてのお話です。


今はエアドームを使うのが主流で、昔に比べれば製品も入手しやすくなりました。ただ、基本海外から輸入する必要があること、やはり値段が高いのがネック。大きさにもよりますが、数十万円から百数十万円くらいはします。
商用イベントではエアドームのレンタルサービスもありますが、設置撤収作業を含めて1日数万円以上はしますので、やはり高価です。

 

そこで今回は、段ボールで手軽にドームを作る方法を公開しましょう。
文化祭や手作りイベントでは、みんなでドームを自作するのも楽しいし、いい経験、勉強にもなりますよ。

 

設計の考え方は簡単です。みかんの皮を張り合わせるようなイメージでパーツを作って貼っていけばいいのです。
その「みかんの外皮」は、三角関数を使って計算することができます。

三角関数といえば、、あのサイン・コサイン・タンジェントですね。
「こんなもん、将来何に使うの?何の役に立つの?」
誰もが数学の時間に一度は思ったことがある、あれです。
しかし、いまこそ役に立つのです(笑)

詳しい設計製作方法をPDFにまとめましたので、ご覧ください。

ダンボール板を使ったプラネタリウムドームの設計・製作方法(PDF)

 

何枚の外皮で直径何mのドームを作るかを決めたら、資料にある計算式で必要なパーツの寸法を決めます。
あまり大きいものは工作が大変ですし、自重でつぶれてしまう危険もあります。手頃なのは直径3mくらいですね。これでも10名は中に入れます。段ボールは板素材をネット販売しているところがありますし、スーパーなどでもらってくれば無料です。

 

PDF資料を参考にパーツを切り出し、曲げながら貼り合わせれば完成です。
実際には1パーツを1枚で作れるほど大きな段ボール板はないので、何枚かで1パーツを作るような感じになると思います。そして、ここで一つ注意。
段ボールには折り曲げやすい方向があります。その目に沿ってきれいに湾曲させるように段ボールを使うのがミソです。

 

最後にドームの内面を白く塗ったり、光漏れを修正したりすると、仕上がりがきれいになります。

 

完成した段ボールドームは、こんな感じ。
とある科学館のワークショップで、小学生と一緒に実際に作ったものです。外側には、みんなで手形のスタンプをつけてみました。

 

中はこんな感じ。


写真中央に設置してある投影機は、今は無き自作ピンホールプラネタリウム2号機です。当時の投影機の製作記録はこちら。
ピンホールプラネタリウム2号機

 

四隅にテーブルを置いてそこに乗せたり、土台部分も段ボールで作ったり、設置方法もいろいろ考えられます。
そして部屋を暗くすれば、ちゃんとプラネタリウム投影できます。

実はこの作り方、基本的な考え方はエアドームも同じです。パーツが段ボールか遮光生地かの違いだけです。
同じように計算して裁断したパーツ生地を縫製したり接着したりして、送風機で膨らませればエアドームになるのです。
(実際のエアドームでは、床部分や出入口、送風や排気部分などを作る必要がありますが)
実際にこの方法でエアドームを自作している人もけっこういます。

 

最近では、ジオデシックドームやフラードームの自作パーツ販売や情報をまとめたサイトも多くあります。
いろいろ探してみて、ぜひプラネタリウムドームの自作にチャレンジしてみてください!

 

ウィルシステムデザインについて

 

ウィルシステムデザインは、2004年に設立した個人オフィスです。

2003年、国内ではほとんど普及していなかったプラネタリウム出張上映を始め、これまで全国で数多くの上映会やイベントを手掛けてきました。

現在は上映上映支援に加え、投影機材や関連システムの開発、上映番組やプラネタリウムアプリケーションなどの企画制作を行っています。

ウィルシステムデザインのメインサイトはこちらです。
http://www.will-system.net/

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