ウィルシステムデザイン プロジェクトアーカイブ

全天映像投影機製作記録2・まずは調査と構想

自分のデジタルプラネタリウムが欲しい!ということで思い立った新しい投影機の製作ですが、実際には、一体どこから手を付けていいのか全くわからず。
まずは、デジタルプラネタリウムがどうやって全天投影しているのか調べるところからのスタートでした。

       

製品システムは、プロジェクターを真上に向けて、専用に開発された特殊な投影レンズを通して投影しています。
ただ、その特殊な投影レンズというのがものすごく高価。
そして、真上に向けて設置できる高価な業務用プロジェクターを選ぶ必要もあります。
市販の小型プロジェクターのほとんどは真上に向けて設置することができないのです。
(空冷性能が損なわれ、ランプが破裂する恐れがあるらしい)
なので、このシステムをそのまま真似るというのはちょっと難しいことがわかりました。

プロジェクターを使ってドーム投影するメジャーな方法としては、こんなシステムもあります。

プロジェクターの前に超広角レンズ(魚眼レンズ)や凹面鏡を置いて、ドームの後ろから拡大投影する方法です。
これなら市販プロジェクターと市販レンズの組み合わせで簡単に構築できます。
しかしこの方法では、後ろの部分が映像が欠けてしまうので全天投影とは言えません。大画角の映画を見ているのと同じです。

ということで、最初に考えたのは、拡大レンズ+ミラーを使って上に投影する方法を試すこと。自社サービス「スターライトドリーム」で使っていた方法です。
以前、自作のイベント用簡易プラネタリウムアプリを使って、イベントや結婚披露宴会場の天井に星空を演出するサービスをやっていました。
(現在このサービスは終了しています)
そのときの機材構成と投影の様子です。プロジェクターの投射光を対角魚眼レンズに入れ、その出力をミラーを使って天井投影していました。

この拡大レンズを全周魚眼タイプに代えてみたらどうか?と思ったのです。
投射光が拡大しすぎてミラーを大きくはみ出してしまうので、先に望遠鏡用の天頂ミラーで上に向けた投射光を、全周魚眼レンズに入れるようにしました。
そのときの光学ユニットのセットアップはこんな感じ。

これでも十分大きな円形映像が得られたため、いくつかの施設にユニットを提供したりイベントで使ったりしました。
しかし、望んでいた「ドーム全天に広がる映像」を得ることはできませんでした。
拡大が足りないのかと思い、広角レンズ+全周魚眼レンズという組み合わせもテストしましたがダメでした。

ここから構想は1年ほど停滞しました。(ほぼあきらめていた)やっぱり、そんなに簡単ではありませんでした。

 

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ウィルシステムデザインは、2004年に設立した個人オフィスです。

2003年、国内ではほとんど普及していなかったプラネタリウム出張上映を始め、これまで全国で数多くの上映会やイベントを手掛けてきました。

現在は上映上映支援に加え、投影機材や関連システムの開発、上映番組やプラネタリウムアプリケーションなどの企画制作を行っています。

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