全天映像を下向きに投影する

ちょっとおもしろい映像投影システムを試作しました。まずは下の図をご覧ください。

見ればすぐにわかる単純なシステムです。床面に設置したパラボラ型のドームスクリーン(直径1.5m)に、上から映像を全天投影するというものです。観客はこのスクリーンの周囲に立ったりしゃがんだりして、上から映像を覗きこむのです。上を見上げるエアドームプラネタリウムとは真逆のスタイルです。
これ、誰でも簡単に思いつくアイデアですが、実際の施工例を見たことは実はほとんどありません。
ということで、ちょっとやってみようよ!という話を、ずいぶん前から事業パートナーと進めてきました。

まずは投影システムのご紹介。
小型レーザープロジェクターと軽量の魚眼レンズを自作フレームに懸架し、それをモニターアームに固定して下を向かせています。機材の落下防止に留意する必要がありますが、総重量は2kg以下ですので、これで十分運用できます。

次に、このシステムの肝となるスクリーンです。
今回、段ボールを使った高品位なドームスクリーン「ペーパードーム」を手掛けている、スープスタジオ一級建築士事務所さん(と販売代理店である五藤イメージワークス株式会社さん)にお願いして、特注で設計製作していただきました。軽量で組み立ても難しくなく、手軽に扱えるパラボラドームを作っていただきました。
ペーパードームのサイトはこちら

では、実際に投影するとどんな感じになるのか。
デモ用コンテンツ動画「The Bird’s Eye」を編集制作して、それを投影した様子を下記にアップしましたので、ぜひご覧ください。

このシステム、足もすくむような高所からの映像や、海の中や地面をのぞき込むような映像など、イベントや展示のテーマ、内容に沿った映像コンテンツを投影して楽しんでもらうといった活用方法が考えられます。
イベント会場の一角にテントを設営して、暗くした内部にこのシステムを設置する。お客さんは自由にテントに出入りして映像を楽しんでいただく。そんなブースが作れるのではないかなと思います。下向きに映る、足元に映るという特性を生かしたアート作品の投影もおもしろそうです。

その一例として、蛍の疑似観察体験ができるようなブースのイメージで投影してみました。こちらもご覧ください。
実際に蛍を撮影したものが手元になかったので、CGで生成した蛍の発光イメージを背景に合成して、環境音を入れた自作の動画を投影しています。

どんな場面でどんな風に活用できるか、どんな映像を作って投影したらおもしろいアトラクションになるか、これからみなさんと一緒に探っていければと思っています。
興味をもたれたイベント関係のみなさま、展示などを企画されているみなさま、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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