ソラプロジェクター次期モデル構想

その日、人類は思い出した。
上には上があるということを。

いえ、決してふざけているわけではございません。
それを見たとき、本気でそう思ったのです。

先日、とある場所で、とある投影システムをじっくり見る機会がありました。
同じようにエアドームでプラネタリウム投影機として運用されているそのシステムは、天頂から周辺、ドーム水平線にいたるまで、すべてがシャープでクリアな映像を投影していました。
かなわない
見た瞬間、そう思ったのです。

私の製作している全天映像投影システム「ソラプロジェクター」は、水平置きしたプロジェクターの投射光をミラーに反射させて頭上に投影しています。その反射部分を含む光路長のずれや反射角度の精度などの要因で、映像の全ての領域でフォーカスを完全に合わせることが難しいという弱点を持っています。
それに対し、件のシステムは、チルトフリー[1]のプロジェクターを直接上方に向け、ミラーを使わずにそのまま全天投影するという方式です。そのため、上述したソラプロジェクターの弱点をそもそも持っていません。原理的に勝る投影方式を採用していたのです。
[1] プロジェクターを360度どう回転させて設置してもOKな機能。ランプ光源式の一般的なプロジェクターはこの機能がないため、水平設置が必要。

で、次の瞬間思いました。
次はこれだ

最近ではチルトフリー機能を備えたプロジェクターが数多く販売されています。
当然上に向けて設置ができる。
しかも、さほど大サイズでも大重量でもなく、超高価でもなく(それでも十分高いけど・・)、わりと手の届きそうな範囲の機種も登場している。
できれば次期ソラプロジェクターではそういった機種を使い、ミラー反射方式ではなく直接上方投影できるシステムにしたい、そんな欲求が芽生えたのでした。

光学レンズシステムは、反射ミラーを使わない通称「リニア系」で設計製作する必要がありますが、実はこれは以前に基礎実験を済ませています。それが下の写真です。

以前に実験したリニア系光学レンズシステムによる投影の様子

要はこのまま光学レンズユニットもプロジェクターもまとめて上を向かせてしまえばOK。
あとは適したプロジェクターを入手するのみ。

ところが、次の瞬間思い出しました。
金がない泣

レーザー光源で明るく長寿命で、上を向けられてまっすぐ上に投射できて、光学レンズシフト機能も備えていて、現行機種とさほどサイズも重さも変わらないという、まさに最適な機種があります。欲しくて欲しくてたまらないのですが、残念ながら現在それをゲットするだけの資金がありません。メーカーに直接問い合わせたものの、デモやレンタル対応はしていないとのこと。今のところ手詰まりです。
しかし、必ず近い将来このプロジェクターをゲットして、今よりさらに高い投影品質を誇る最高の投影システムを作り上げたいと思っています。

ソラプロジェクターを進化させたいという願いは、とどまることを知りません。
次世代ソラプロジェクターの構想、挑戦は、いま始まったばかりです。

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