ソラプロジェクター、覚醒?

同業のかたが運用している投影システムを拝見する機会に恵まれ、その映像品質の差に愕然としたのが半年ほど前。
それ以来、何度も自分の投影システムを調整しましたが、一向に品質が改善しませんでした。
どうやら私の個体だけが特におかしい(納品した別システムでは問題なく投影できている)こともわかり、ついにメーカーに泣きついたのが今年に入ってすぐのことでした。

メーカーサポートで調べてもらったところ、なんといろんな初期製造不良があることが判明。
保証期間だったこともあり、光学エンジンと呼ばれるユニット(レンズ、液晶パネル、ミラーなど)を丸ごと無償交換修理していただきました。
そして戻ってきた我がプロジェクターは、見違えるような本来の投影品質に。
丁寧に対応いただいたメーカーサポートには感謝感謝です。

しかし、それで終わらないのが私のいやらしい(笑)ところ。

普通に投影するだけならプロジェクター修理だけで十分なのですが、もっと高画質化できるのではないか?4Kの星空をもっと高精細に投影できるのではないか?という探究心を抑えることができず、さらにいろいろな試行を繰り返しました。
別メーカーのプロジェクターをお借りして比較投影をしてみたり、カメラレンズをレンタルして実験してみたり、時間をかけてじっくり画質向上の方策を練ってきたのです。
プロジェクターはメーカーさんに10日間ほど無償貸与していただきました。いち個人の勝手なお願いにもかかわらず丁寧な対応してもらって、こちらも本当に感謝感謝です。

JVCケンウッドさんからお借りしたプロジェクターで試写。ピントのよく合った明るい映像投影を確認できました。
プロジェクターを元のEPSON機に戻して集光レンズを換装。この新光学ユニットで見違えるような映像品質になりました。

結果、集光レンズをグレードアップさせることで、劇的に画質が改善することが判明しました。下の写真はその比較です。普通の四角い部屋で投影しており、四隅などは映像が大きく歪むわけですが、それでもあらゆるポイントでフォーカスがしっかり合っていることを確認することができます。色ずれも小さく、星像も円形で、すばらしい星空です。

結果として、レンタルしたものと同じレンズを購入して換装しました。
けっこう高価なレンズですが、明らかに画質に差が生まれるので、これはやるべき投資と判断しました。
投影用の魚眼レンズも昨年グレードアップさせているので、これで当初採用していたレンズはすべてグレードアップして置き換えた形になりました。

新しいレンズを組み合わせた年次改良型ソラプロジェクターは、まさに覚醒といっていい性能を獲得しました。
しっかり締まった黒背景にピカっと光る星。微光星や天の川も自然な諧調で表現され、奥行きを感じられます。
いつまで見ていても飽きない美しい星空を手に入れることができて、本当に感動、興奮です。

ただ、プロジェクターの明るさの絶対的な不足から、7mエアドームでの4K星空投影は今はちょっと難しそうです。
次の課題はプロジェクターのグレードアップですが、今のところ最適な機種がなかなか見つかりません。
当面は、4m/7mともに、画質が向上したFHDで投影していくことになりそうです。

新生ソラプロジェクターは4月の出張上映から本格的に投入していく予定です。これまでよりもさらにリアルに美しくなった星空を、ぜひ体験してみてください!

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
目次