地球暦をデジタル化する・その2

もう3年ほど前になりますが、地球暦の制作支援ツールの開発をご紹介しました。

地球暦は、太陽系を1兆分の1スケールで表現したA1サイズのポスタープロダクト。1年分の西暦・旧暦・二十四節気・朔弦望や惑星の動きが緻密に描かれた美しいインフォグラフィクスで、カレンダーや暦として活用できます。
地球暦のオフィシャルサイトはこちら

地球歴の制作支援ツールは、その考案者である杉山開知さんご本人からご依頼いただいたものです。
毎年変化する惑星位置などを推算する天文計算を実装して、プロダクトのベースを自動描画できるシステムが作れないか?というご相談でした。
以来、数か月の開発期間を一緒に走って完成させたのが、この制作支援システム「SHIKIGAMI(式神)」です。

このツールは地球歴プロダクト制作の場で杉山さんに活用いただくために開発したものなので一般公開はしていませんが、その開発中から、地球暦の持つ世界観みたいなものをデジタル空間でも表現できないか?と考えていました。
2024年はじめ、思いもかけず杉山さんにお会いできる機会に恵まれ、そんな「地球暦のデジタル化」についても話に花が咲きました。

  • ペーパープロダクトのコピーではなく、デジタル空間の特性を生かしたもの
  • 地球暦をガイドに、地球号の1年間のバーチャルフライトを楽しめるようなもの
  • 使い手のパーソナルツール(アルバム、日記、カレンダーなど)になりえるもの

という、その時ふたりで着想したアイデアをWebGLを使って形にしてみたのがこちらです。フライトエンルート、ウェイポイントといった航空業界の専門用語が実装のキーワードになっています。

宇宙の中の太陽系をある程度正確に描画して、地球のイマココを宇宙からの視点で眺める。
そのライブ感というかライド感には、きっとなにか意味があるのだろうな、と思っています。

このスクリーンショットでは、初期設定として二十四節気をエンルート上のウェイポイントとして通過させていますが、ここを各自の個人的な目標とかマイルストンなんかに置き換えると、パーソナルなスケジューラーや目標達成ツールとしても使えそうです。さらに、その日なにがあった?的に過去の写真を並べて表示できれば、思い出を巡るフォト日記にもなりそうです。

SNS投稿連携機能なんかも実装して、「太陽系をフライトする地球とともにある過去・現在・未来の自分を、宇宙から俯瞰して視る」ようなツールにしていくのがデジタル地球暦の次なる開発目標かな?と思っています。
実現するのはいつになるかわかりませんが…
どうぞ今後の開発にご期待ください!

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